気持ちのよいモノを見つけた

ずっとシュレッダーを持ってなかった。
なので、自宅にある他人に見られたくない処分したい書類は、丸めたり、ちぎったり、ペンで塗りつぶしたりして時々他のゴミに混ぜてちょっとだけ出すなど、のらりくらりやってきたのだけど、それでも捨てられないものは部屋のある一角にどんどん溜まっていった。
その場のキャパシティもそろそろ限界に来ていたので、先日、遂にシュレッダーを買った。
と、いっても、あんまり高いものは買いたくないし、音が大きいのも嫌だし、それに万一、すぐに壊れても後悔しないようなのがいいな、と思って、受け皿もない片手で持てる小型のシュレッダーを買った。値段は数百円くらい。

早速、自宅で一枚、紙を挟んで見た。
クルクルとハンドルを回すと、ショリショリと音を立てて短冊状になった紙が落ちていく。
力もかからず簡単にあっという間にできた。

これは、と思い、続けて処分したい紙を挟む。
またもや、すぐに細かい紙屑に変わった。

その後、次から次へ溜め込んだ書類を裁断していくうちに、シュレッダーのショリショリという音と手に響いてくる感覚が気持ちよくなってきた。

最初は今日のところは30分くらいやろう、と思って始めたのに、すっかり気持ちよくなった私は止め時を失って、気が付いたら４時間も経っていた。

おかげでシュレッダーしないとならない書類はひとつ残らず無くなった。

それだけ続けてやるのはどうかと思うけど、何か用事があったわけでもないし、すっかり片付いたので、よかったよかった。

そして最近は、何か裁断できるものはないかと頭の片隅で考えてばかりいる。
シュレッダーの気持ちよさにすっかり虜になってる。